2 1 死期が近いと悟ったダビデ王は、息子ソロモンに次のように言い含めました。 2 「わしはもうすぐ、だれもが行くべき所へ行く。 たくましい、りっぱな後継者になってくれよ。 おまえを信じておるからな。 3神様の教えを守り、いつも神様にお従いするのだ。 モーセの法律にある戒めの一つ一つを守れ。 そうすれば、どんなことをしても、どこへ行っても、祝福される。 4また、正しく歩み、神様に忠誠を尽くすなら、必ず子孫のだれかがイスラエルの王となり、ダビデ王朝は絶えないという約束を、神様は果たしてくださる。 5 さあ、よく聞け。 おまえは、ヨアブがわしの二人の将軍、アブネルとアマサを殺したことを知っているだろう。 戦いの最中で、しかたなくそうしたと言っておるが、実は平和な時に起こっているのだ。 6おまえはりこう者だから、どうしたらいいかわかるだろう。 彼を安らかに死なせてはならん。 7しかし、ギルアデ人バルジライの子らには親切にし、いつも王の食卓で食事をさせてやれ。 彼らは、わしがおまえの兄アブシャロムから逃げた時、親身に世話をしてくれたからな。 8また、バフリム出身のベニヤミン人、ゲラの子シムイのことを覚えているだろう。 わしがマハナイムに落ちのびた時、わしを激しくのろいおった男だ。 それでも、わしを迎えにヨルダン川まで下って来たものだから、いのちだけは助ける、と約束してやった。 9だがな、そんな約束はおまえにかかわりのないことだ。 おまえなら、どうすれば奴を血祭りにあげられるか、わかるだろう。」 10 こうしてダビデは死に、エルサレムに葬られました。 11彼は四十年間イスラエルを治めましたが、そのうち七年はヘブロンに、あとの三十三年はエルサレムの宮殿にいました。 12ソロモンが父ダビデに代わって王となり、王国はますます栄えたのです。 13 ある日、ハギテの子アドニヤが、王母バテ・シェバに目どおりを願い出ました。 「私を困らせるために、おいでになったのですか」と、バテ・シェバは尋ねました。 「とんでもありません。 14実は、折り入って、お願いがあるのです。」 「いったい何でしょう。」 15 「私にとって、今まで何もかもうまくいっていました。 王国は私のものでしたし、だれもが、次の王になるのは私だと思っていました。 ところが形勢は逆転し、すべては弟のものとなりました。 そうなることを、神様が望んでおられたからです。 16そこで今、ほんのちょっとしたことをお願いしたいのです。 どうか、お聞き届けください。」 「それはまた、どんな願いですか。」 17 「どうか、ソロモン王にお願いしてください。 あなた様のお口添えがあれば、王は何でもかなえてくださるはずです。 実は、シュネム人アビシャグを妻に欲しいのです。」 18 「わかりました。 お願いしてみましょう。」 19 そこでバテ・シェバは、ソロモン王に頼みに出かけました。 王は彼女が入って行くと、王座から立ち上がり、深く一礼しました。それから、自分の右に席を設けるように命じ、彼女をそこに座らせました。 20 「ちょっとしたお願いがあります。 ぜひ、聞き届けてください。」 「母上、どんなことでしょう。 何なりとうかがいましょう。」 21 「あなたの兄アドニヤとアビシャグの結婚を許してほしいのです。」 22 「何ですって? 気でも狂われたのですか。 アビシャグをアドニヤに与えるなんて、王国を与えたも同然じゃありませんか。 彼は私の兄ですよ。 そんなことをしたら、彼は祭司エブヤタルやヨアブ将軍と組んで、私を出し抜くに決まっています。」 23-242324王は激しく怒りました。 「反逆を企てたアドニヤをこの日のうちにしまつしなかったら、神様が私を打ち殺してくださるように! 父上の王座を私に与え、約束どおり王国を確立してくださった神様にかけて、このことを誓っておく。」 25 王から、アドニヤを処刑する役を仰せつかったベナヤは、剣でアドニヤを殺しました。 26 それから王は、祭司エブヤタルに命じました。 「アナトテの実家へ帰れ。 おまえも殺されて当然だが、今は、そうしたくない。父が王位にあった時、おまえはいつも神の箱をかつぎ、父と苦難を共にしてきたからだ。」 27 エブヤタルは祭司職から追放されました。 シロでエリの子孫に下った神様の宣告が、こうして実現したのです。 28 アブシャロムの反乱には加わりませんでしたが、アドニヤの反乱には手を貸したヨアブは、アドニヤが殺されたと聞くと、神の天幕に逃げ込み、祭壇の角にしがみつきました。 29報告を受けた王は、ベナヤにヨアブの処刑を命じたのです。 30 ベナヤは天幕に入り、「陛下が、出て来るようにと仰せだ!」と声をかけました。 ヨアブは、「いやだ。 ここで死なせてくれ」と応じません。 ベナヤは帰って、王に指示を仰ぎました。 31 「では、彼が言うとおりにせよ。 祭壇のそばでヨアブを殺し、葬るがよい。 こうして、ヨアブの殺人の罪を、私と父の家から取り除くのだ。 32彼よりりっぱな二人の人を殺した責任は、すべて彼にある。 父上は、イスラエルの最高司令官アブネルと、ユダの最高司令官アマサの死には、全くかかわりがなかった。 33ヨアブとその子孫は、この殺人の罪を永久に負わなければならない。 どうか神様が、ダビデとその子孫には、この二人の死について全く責任がないことを、明らかにしてくださるように。」 34 ベナヤは天幕へ引き返してヨアブを殺し、荒野にある彼の家の近くに葬りました。 35 王はベナヤを最高司令官に任命し、また、ツァドクをエブヤタルに代わる祭司としました。 36-373637さらに、シムイを呼び寄せて、こう申し渡しました。 「このエルサレムに家を建てて住み、町の外へは一歩も出るな。 町を出てキデロン川を渡ったら、いのちはないものと思え。 それでおまえが死んでも、責任は負わんぞ。」 38 「よくわかりました。 おっしゃるとおりにいたします。」 シムイは、言われたとおりエルサレムに住みつきました。 39 ところが、それから三年後、シムイの奴隷が二人、ガテの王アキシュのもとへ逃亡したのです。 そのことを聞くと、 40シムイはすぐろばに鞍をつけ、アキシュ王に会おうと、ガテへ向かいました。奴隷は見つかり、エルサレムへ連れ戻されました。 41 シムイがエルサレムを離れてガテへ行き、また戻って来たことは、ソロモン王の耳にも入りました。 42そこで、さっそくシムイを呼び出し、問いただしました。 「神様にかけて、エルサレムを離れるな、さもないと死ぬことになる、と言っておいたはずだぞ。 あの時おまえは、『よくわかりました。 そのとおりにいたします』と答えたな。 43それなのに、なぜ命令に背いた。 44父上にどんな悪事を働いたか、よもや忘れはしまい。 神様がおまえに復讐してくださるように。45しかし、この私をぞんぶんに祝福し、またダビデの子孫を、いつもこの王座につけてくださるように。」 46 ベナヤは王の命令で、シムイを連れ出して殺しました。 こうして、ソロモンの支配は不動のものとなったのです。
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